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水晶体という目の中にあるレンズが濁りそのために網膜(眼底)に光が充分に届かなくなる状態が白内障です。
カメラのレンズの役割をする水晶体の組織であるタンパク質が変質し、白く濁ることで発症しますが、根本的になぜ濁るのかは解明されていません。白内障を起こす原因には幾つかのものがあります。
1加齢白内障 | 多くは「老人性白内障」と呼ばれる目の老化現象が原因です。 |
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2外傷白内障 | 目に物が強く当たったり、目の中に入った異物によって発症した、眼の中の他の病気(炎症など)の原因があります。 |
3全身疾患に合併する白内障 | 糖尿病の人は水晶体の成分に変化が起こり発症します。また、アトピー性皮膚炎から発症する場合もあります。 |
4先天白内障 | 乳幼児にみられる白内障で、妊娠初期のウイルス感染、特に母親の風疹などが原因で、出生児に白内障が出現することがあります。 |
5併発白内障 | ぶどう膜炎、緑内障、網膜色素変性症などの病気が原因となって白内障を併発することがあります。 |
6その他 | 放射線やステロイド剤などを長時間にわたって点眼した場合。 |
緑内障は我が国における失明原因の上位を占めている病気です。
眼圧が異常に上昇し続けると、その高さや持続時間に応じていろいろな程度の視神経障害がおこります。
目の圧力で視神経が傷つき、視野が狭くなっていく病気です。
眼球の丸い形を保つために欠かせないのが眼圧です。眼圧は、房水(ぼうすい)とよばれる眼球の中を循環している液体でコントロールされています。
ほとんどの緑内障は房水の排出がうまくいかずに、その結果眼圧が高くなることが原因と考えられています。
高くなった眼圧が視神経を圧迫して、障害を引き起こすのです。
1原発開放隅角緑内障 | 原発性緑内障患者の約7割が慢性の開放隅角型といわれています。隅角(房水の排出路)はふさがっていませんが、「シュレム管」が詰まって眼圧が上がってしまいます。強い近視の人や緑内障にかかっている家族がいる人などは、この種類の緑内障になりやすい傾向があります。 |
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2正常眼圧緑内障 | これは原発開放隅角緑内障の一種と考えられおり、正常眼圧緑内障の場合は眼圧と隅角は正常です。視神経の抵抗力の弱さが正常眼圧緑内障につながると言えます。冷え性や偏頭痛をもっている人に多く、視神経の血液循環の悪さが関係していると思われます。このタイプの緑内障は日本人に一番多いです。 |
3原発閉塞隅角緑内障 | 虹彩と水晶体、角膜のあいだが狭いために隅角がふさがってしまい、房水の流れが悪くなって起こります。この種類の緑内障は遠視の人に比較的多く見られます。緑内障にかかりやすい人は、生まれつき黒目や眼球全体が小さいという特徴が挙げられます。 |
4続発緑内障 | ぶどう膜炎などさまざまな目の病気や糖尿病といった全身の病気が原因で発症します。この緑内障も原因によって「ステロイド緑内障」「嚢性(のうせい)緑内障」「ぶどう膜炎による緑内障」「血管新生緑内障」に分けられます。 |
5発達緑内障 | 生まれつき隅角発育が良くないため、発症するものです。先天緑内障ともよばれています。 |
目の前に「黒いものがとぶ」ことを眼科では飛蚊症といいます。飛蚊症になると、目の前を小さな 「浮遊物」 が飛んでいるように見えます。
明るい所や白い壁、青空などを見つめたとき、目の前に虫や糸くずなどの『浮遊物』が飛んでいるように見えることがあります。
暗い所では気にならなくなります。
飛蚊症の原因としては、生理的なもの、老化現象によるもの、病気によるものなどいくつか挙げられます。
飛蚊症の症状が出現した場合、放置していてよいものと、注意が必要な眼病の前兆に起こるものとに大別されます。
1生理的飛蚊症 | 病気としてではなく飛蚊症を感じる方もいます。硝子体の中にある線維や細胞成分が網膜に作る影が、飛蚊症として自覚されるものです。この場合は程度も非常に軽く、病気ではありませんので、心配しすぎないようにしてください。 |
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2老化現象による飛蚊症 | 飛蚊症の原因として最も多いものが「硝子体剥離」です。硝子体は加齢とともに少しずつ液体に変化し、しぼんできます。そして60歳前後になると、網膜から剥がれて硝子体と網膜の間に隙間ができます。これを後部硝子体剥離といいます。この時、本来接着していた部分が濁りとして硝子体内に浮くために症状を自覚します。 |
3病気による飛蚊症 | 「網膜剥離」・・・網膜が眼底から剥がれてくる病気です。剥がれた部分の網膜色素上皮細胞(眼の壁の細胞)などが眼球内を浮遊し、それが飛蚊症を起こします。「硝子体出血」・・・糖尿病や高血圧などの全身疾患や外傷が原因で目の中が出血し、その血液が硝子体の中に入った状態です。「ぶどう膜炎」・・・網膜の一つ外側のぶどう膜という部分に慢性の炎症が起きる病気で、原因はいろいろあります。 |
ドライアイは、現代社会において誰しもが発症する可能性を持った病気となっています。
ドライアイになると涙が少なくなり、目の表面が乾いてきます。その乾燥によって目が疲れたり痛んだりしている状態をドライアイと言われています。
ドライアイの原因は、「まばたきの回数の減少」です。
パソコンやTV ゲーム、細かい作業によって目が乾いていると感じる時は、まばたきの回数が減少して涙の量が減っている場合があります。乾燥した目は、目の表面に障害(傷)がつきやすくなり、そのままにしておくと、目の表面だけでなく、角膜や結膜の健康が損なわれる可能性があります。
また、冷暖房の付けすぎによる涙の蒸散やコンタクトレンズ装着などもドライアイの原因になることがあります。
1涙液分泌減少型ドライアイ | 涙腺から分泌される水分が足りないタイプです。 |
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2涙液蒸発亢進型ドライアイ | 涙の層の最表面は、瞼のふちにあるマイボーム腺という脂腺から分泌される油層で覆われ、涙が空気中に蒸発しにくい状態になっています。このタイプのドライアイではこの油層が十分でないために涙の蒸発が亢進してしまい、ドライアイ症状を引き起こします。 |